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【エスノグラフィーの事例】街を見る視点を変えるエスノグラフィー②

前回は、岸田さんが学生時代に行った街歩きプロジェクトでのエスノグラフィーについてお伺いし、「情報を小出しにする」「旅行者に発見させる」という案内人のメンタルモデルを上野の街歩きで発見した話をご紹介しました。

今回は三浦半島で行った、旅慣れた旅行者のエスノグラフィーについてのお話です。

【エスノグラフィーの事例】街を見る視点を変えるエスノグラフィー①

旅慣れた人は、その土地にある土着のものを重要視している

岸田(以下:岸)「三浦海岸は完全に、ふらっと当日決めて旅をする男性に一日ついていくという参与観察しました。前回と同じ街歩きのプロジェクトですが、こっちは案内人ではなく、旅行する人のほうのエスノグラフィーです。このときは街歩きより旅行寄りだったんですが、ふらっと思いついて、ぷち旅行に行く人をイメージしていました。

そこでおもしろかったのは、たとえば、すし屋だったらでかい寿司のオブジェや、水槽の中の変な貝など、持ち主自体は変と思ってない、重要と思っていないもののほうが、ふらっとくる旅行者にとっては重要だったんです。

ある程度旅慣れた人は、いわゆる土地の由来とかには反応せず、もう少し、土着の根付いてるものの中で、自分たちの生活にはないものを、すごく気にしているという傾向がありました」

一普通の人だと見逃してしまうような、日常に潜むおもしろいものを見つけるセンサーが異様に鋭い人っていますよね。その方はどういうルートを歩いたんでしょうか?

「その人はあまり道も決めたくないということだったんですが、いわゆる街歩きアプリって、ある程度ルートも決まっていることが多くて、逆に何も決めずに歩くのをサポートするアプリってあんまりないなと気が付いたんです。

ガイドブックとか見ても、必ず「おすすめルート」があって。でもそれっていかに効率よく回るかばかりで、僕は効率とかあまり必要ないなと思って、多少迷っちゃってもいいんですよね」

一たしかに、迷ったときや、普段通らない道を通ったとにおもしろいものに出会うことってありますね。

「そのときはどこに行くかすら当日まで決まっていなくて、僕としては不安もあったんですが(笑)、当日に「今日はあんまり時間ないから三浦海岸かな」とふらっと決めて。旅の目的も、最終的に温泉に入ることだけしか決めてなかったんですよね。

一応駅を出たところの地図をちらっと見て、ざっくり「こっちかー」ってふらふら歩いて、道中は道も調べず、昔の旅人みたいだなあと思いました。途中Googleマップも見ていなかったですね」

一私はどこに行っても不安ですぐ開いてしまうタイプです(笑)

「今はそういう人も多いかもしれませんが、旅慣れている人の場合、地図はあえて見たくないというかんじがしたんですよね。どういう道のりでどのくらいで着くかが分かっちゃうことが嫌みたいな。地図を見ればある程度予想がつくじゃないですか、ここを曲がったら海があるんだとか」

一なるほど、予想しないでいきなり海が見えたほうが感動がありますね。

「そうやってひとつひとつを自分で発見したいんですよね。しかも旅慣れた人たちって、角を曲がったら先になにがあるか、雰囲気である程度予測しているんですよね。角を曲がるか曲がらないか、直感的にどっちがおもしろそうか決めていて、はずれていたらそれはそれでいいんです。

とにかく同じ道を戻ることはしないで、次の角まで歩くというのを繰り返すメンタルモデルでしたね。基本的に戻りはしないというところがすごくおもしろいなと思いました」

一まず目的のスポットがいくつかあって、そこをいかに効率よく回るかという、一般的な街歩きガイドとは真逆な考え方ですね。上野と京都のエスノグラフィーを経て、いよいよアプリが出来ていくわけですね。(続)

【エスノグラフィーの事例】街を見る視点を変えるエスノグラフィー③

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