毎月Zs学生メンバーがZ世代の間で話題になっている出来事を紹介する「Zsトレンド速報」。第3回目のテーマは「若者が支持するコスメブランド」です。近年、指原莉乃や藤田ニコルといった芸能人だけでなくYouTuberやインスタグラマーなどのインフルエンサーが自身のブランドを立ち上げるようになり、若者を中心に人気を集めています。そこで今回は、Z世代たちのコスメ事情について、その実態に迫ってきます。
ここ数年で増加しているインフルエンサーブランドですが、多くの場合、プライベートブランドを立ち上げて運用しているのはフォロワーが1万人以上いる場合のようです。したがって、はじめからブランドに親和性の高いファンや一定の売上が担保されており、プロモーション環境も整っていることから、ブランドを始めやすいといえるでしょう。
こういったインフルエンサーブランド、特にコスメブランドがZ世代の支持を集める大きな理由は、ユーザー目線を実現した商品が展開されているからだと考えられます。
たとえば、美容系YouTuberふくれながプロデュースする「Cipi Cipi」のコンセプトは「コンプレックスを味方に変える」。実際の若い女性が抱えるメイクの悩みに寄り添ったブランドになっています。
一方で、インフルエンサーブランドに不信感を抱くZ世代もいるようです。今回のディスカッションの中で学生メンバーの一人からは「インフルエンサーコスメは、インフルエンサーありきの商品だなと思ってしまう」という声もあり、他のメンバーからも品質についての懸念点がいくつか挙がりました。
彼らにとってインフルエンサーブランドは、マーケティング感が強すぎて、自分にとって本当に良い商品なのか疑ってしまうようです。さらに、Z世代たちが使ってみたいと思うコスメは、インフルエンサーのプロデュース品ではなく実際に使用する愛用品ということも明らかになりました。プロモーションの外にある、まるで友達におすすめするような感覚の方が、Z世代の信用を獲得するようです。
<学生アナリストコメント>
今回のトレンド速報ではZ世代のコスメブランド事情を紹介しました。Z世代はマーケティングを通じて訴求された商品よりも、自分で探し当てた商品、友達のような身近な人におすすめされた商品などに高い価値を感じます。
たとえば、コスメのプロモーションの場合、「私は乾燥肌だからこの商品の〇〇がよくて使ってるけど、脂性肌の人には〇〇過ぎて合わないかも」などポジティブな情報だけでなく、ネガティブな情報も含んだものが支持されると考えられます。Z世代にとっては商品だけでなく伝え方においても、「憧れ」ではなく「等身大」を意識することが必要になってくるでしょう。
<参照記事>
「もっとかわいくなりたい」と悩む女の子たちの力になりたい!という思いから生まれた、ふくれなプロデュースのブランド。コンセプトは、コンプレックスを味方に変える。ふくれなは、コンプレックスを解消するために編み出したメイク術で一躍有名になった美容系YouTuber。
myroink
「どんな人でも使いやすい、自分の理想のコスメ」を実現するために生まれた、きりまるプロデュースのブランド。コンセプトは、さぁ新しい色で、新しい自分を描こう。きりまるは、「可愛くなりたい女の子」のための情報を多く発信する美容・ファッション系YouTuber。