日本国内外の先端事例や生活者トレンドをSEEDATA独自の視点で分析し、ブログ形式で配信しています。News

Written by
SEEDATA
公開日:2022.03.16/ 更新日:2022.03.23

Zs

【Zsトレンド速報】#4  3年目のコロナ禍、正直何してる? Z世代の暇つぶし事情に迫る!

毎月ZsメンバーがZ世代の間で話題になっている出来事を紹介する「Zsトレンド速報」。第4回目のテーマは「Z世代流コロナ禍の過ごし方」です。コロナ禍も3年目となる中、Z世代はおうちカフェに限らず芸術に触れる機会を増やしたり、SNSの感想アカウントでコンテンツの感想をシェアするなど自身の内面を充実させる行動をとっているようです。そこで、今回はZ世代がどのように暇を過ごしているのか、その実態に迫りたいと思います。

コロナ禍に入り始めの頃はおうちカフェやZOOM飲みなどが流行っていました。しかしコロナ禍も3年目となった現在、Z世代の間ではアートや映画などの芸術に触れたり、趣味アカウントや感想アカウントで自分の考えていることを発信することが増えているようです。
あるZsメンバーは「美術館も展示の写真とか載せて自分が考えたことをメモしている。お互いサブ垢同士で繋がってお互いの日記を見せ合ってます」と話し、他のメンバーからも同様に映画や料理などをサブ垢でシェアしているという発言がありました。Z世代の間ではInstagramで日記のように記録を残すことが当たり前になっているのです。

この趣味アカウントや感想アカウントの特徴は、いずれも鍵アカウントで一部の知り合いにしか見せないようになっていることです。実際にアカウントを持っているメンバーは、「承認欲求ではない。自分のアウトプットを誰かに見て欲しいけど大衆に晒す勇気もないし」と話しており、自分の考えを一つの成果物として発信すること自体に重点を置いていることがわかります。

限定的であっても他人に見せるためには、自分の考えをある程度綺麗な形で残そうとするため、後から自分で振り返りやすいという、Z世代なりのログ行動の工夫なのかもしれません。また他のメンバーは、「これまで体験が別個にあったからよかったけど、体験がなくなると思考の差別化くらいしかない」と話しており、コロナ禍で行動が制限される中、SNS上で差別化をするのは行動ではなく思考へと変化していることがうかがえます。

今回のディスカッションからわかるように、コロナ禍のZ世代の過ごし方は友人と何かをするということよりも、一人で考えたことをログに残し発信するという個人の内面を掘り下げる時間へと変化しているのです。

<学生アナリストコメント>

今回のトレンド速報ではZ世代流コロナ禍の過ごし方を紹介しました。Z世代の消費行動の特徴として、商品だけでなくブランドの背景にあるストーリーを含めて消費することが挙げられます。今回明らかになった鍵垢での思考の発信も、コンテンツの考察などの解釈をするという点で、Z世代のストーリー消費と共通しています。つまり、Z世代は便利だから面白いからなどの表面的なことではなく、解釈しがいがあるかどうかに価値を置いていると考えられます。したがって、Z世代向けのサービスや商品を開発する際には、Z世代が考えられる余白を設計することが必要になってくるでしょう。

 

 

 

<参考事例>

Zsメンバーの感想アカウント
実際に読んだ本についての感想を鍵アカウントで公開している。この投稿のように自分が感じたことをアウトプットして一部の人に共有するZ世代が増えている。

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です