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#012 プロインターン

¥220,000 (税込)

就職活動のこれから ~プロインターンの分析を背景に~

採用活動の一環としてインターンシップを設ける企業が激増している。企業はそれまでの書類や画一的な面接では採用できなかった、ユニークな才能を持つ学生を発見すべく趣向を凝らす。それは同時に、学生にとっても、それまでの基準では力を発揮できなかった個性を発揮することができ、またインターンシップに参加することによって他の学生が得られない経験を積んでいく機会となる。そのような状況の中で、インターンシップという経験を愛し、多い人では十数社ものインターンを経験する、プロインターンとでも呼べるような学生も存在してきている。彼らは首都圏の上位と呼ばれる大学に所属していることが多く、自分の経験を言語化することや、インターンで行われることの多いグループで一定の結果を出す取り組みに向かう能力に長けている。また、その能力はインターン参加によってより磨かれていく。結果、より多くのインターンシップを経験する可能性を高くしているのだ。彼らの活動は、学業に打ち込む学生・部活を頑張る学生・学生団体やNPOなどで活動する学生のどれとも、ある程度の共通点と、他にない相違点を有している。就職活動の多様化の中で生まれたプロインターンというトライブを調査することで、従来の調査にはない新しい学生像を浮かび上がらせることができるだろう。本調査結果を通じて、COVID-19により学生が企業に接点を持つことが難しくなった昨今において、学生とのつながり方は元より、企業の人事体制や社内コミュニティに対しても新たな変革への兆しが見えるだろう。