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進化する消費者のニーズとエスノグラフィー-SEEDATAエスノグラフィーセミナーレポート①

SEEDATAではこれまでも当HP内で、エスノグラフィーについての独自の記事を20回以上にわたり掲載してきましたが、2017年12月7日(木)、株式会社NTTテクノクロス様、株式会社マーシュ様と共同で、企業対象のエスノグラフィーのセミナーを開催しました。

なんとこのセミナー、応募から一瞬で予定定員数に達しました。このことからも企業の方々のエスノグラフィーへの関心の高さをうかがい知ることができます。

本レポートでは、当社SEEDATA代表宮井による「なぜ今エスノグラフィーか?」、SEEDATAアナリスト大川の「ジョブ理論をもちいたエスノグラフィー」、同じくアナリストの宮下による「エスノグラフィー体験講座」の様子を5回にわたってレポートします。

消費者のニーズが飽和状態の今、イノベーション提案のヒントとなるものがエスノグラフィー

まずはSEEDATA 代表である宮井が登壇。今回のセミナーを開催するにあたり、なぜ今エスノグラフィーが必要なのかという点について語りました。

宮井「皆さんご存知のとおり、現在の日本や先進国の消費者の顕在的ニーズは、情報、モノ、コト、そのすべてがほぼ掘りつくされていて、満足に近い状態、完全に飽和状態にあるといわれています。ただし希望があるのは、そんな状況でもつねに新しい商品やサービスが出てきてヒットしているということ。人である以上、本人が望もうが望まなかろうが消費者の行動は進化していくわけですが、頭の中で「こう進化しよう」と考えているわけではなく、言葉にもできません。

それならば、実際に商品やサービスの作り手自身が世界を観察して、「もしかしたらこういうことなんじゃないか」と解釈し、新しい意味を見出したものを形にして、消費者に提案していくしかないんです。その提案が消費者の進化とうまく呼応することで、新しい商品やサービスが生まれてくるのではないでしょうか」

また、今回もっとも重要な「なぜ今エスノグラフィーなのか」という点については、エスノグラフィーは、『作り手が自分なりに解釈して提案を行うためのヒントとして、もっとも有用な形』であるといいます。

もちろん、価値観や行動の変化をインタビューで探っていくことは前提であり、それに付け加えて、実際に提案していく際に埋めるべき情報のピースとして、観察、調査の活用が有効的であると分析。一方、現状のエスノグラフィーの問題点は3つあると指摘しました。

宮井「エスノグラフィーは何年も前から色んな企業がやっているのですが、浸透していかない理由のひとつは目的の問題。そもそもグループインタビュー、デプスインタビューで代替可能な目的なのにも関わらず、エスノグラフィーをやっているケースが多いんです。または、コンサルをするために、みんなで見に行くと同意が得られるからと単なる道具として使われていることが多い印象があり、正しい目的で使い切れていないという現状があります。

次に分析の問題。インタビューの言語的情報に比べて、観察で得られる情報は当然非常に多い。色んなものを見てしまうため、現場に行った本人にはよくわかるけれど、行っていない人にはよくわからず、分析が属人的になりがちで、観察内容の共有が難しいんです。また、当事者が観察を行わないケース(外注に偏りすぎている)も見受けられます。

そして蓄積の問題。なんとなく単発でエスノグラフィーを行っても、グループインタビューなどとの違いを感じられない場合があります。エスノグラフィーの場合、単発で行うのではなく、ある程度中長期的に観察結果をデータとして蓄積していかないと意味がない場合があります」

しかし、以上の3つをクリアすれば、消費者の進化に呼応する商品のサービスや商品の提案に非常に有効な情報になりえるはずと、宮井は締めくりました。

次回は、SEEDATAエスノグラフィーの特徴でもある、ジョブ理論について、SEEDATAアナリストの大川が登壇した様子をご紹介します。「ジョブ理論ってそもそも何?」という方や「クレイトン・M・クリステンセンの『ジョブ理論』を読んだけれど、どのように実践に落とし込めばいいかわからない……」という方は必見です!

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SEEDATAでは、独自のエスノグラフィー調査を行っています。ビジネスにエスノグラフィーを取り入れたいという方はinformation@seedata.jpまで、件名に『エスノグラフィーについて』、御社名、ご担当者名をご記名いただき、お気軽にお問合せください。

SEEDATAエスノグラフィーのご紹介

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