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SEEDATA
公開日:2020.05.12/ 更新日:2021.06.11

アフターコロナ(afterCOVID)

【5/12更新】アフター(orウイズ)コロナ時代のヒントになるニュースクリップ5選

この連載ではコロナウイルスの影響による現在の情勢とアフターコロナを見据え、これまで生活者調査をおこなってきたSEEDATAが、生活者の価値観や行動の変化や、これらを反映した新商品・サービスなどのニュース5選を紹介し、解説していきます。

当連載では毎週、以下のテーマごとにお届けしていきます。

購買・所有/美容・ファッション/健康・医療/娯楽・エンタメ/仕事・働き方/IT・メディア・コンテンツ/家事・家族/人間関係・コミュニティ/飲食/学習・教育/居住・暮らし方/金融・保険/移動/地域・社会活動

アフターコロナでは以上の14カテゴリがメインの変化になっていくため、このテーマに即していくことで、ほぼ全ての生活者起点での社会変化をとらえることが可能であると考えています。

今回は、「娯楽・エンタメ」にまつわる生活者の行動変化を切り口に、withコロナ期の生活者の価値観やサービスについて5つご紹介していきます。

【4/30更新】アフター(orウイズ)コロナ時代のヒントになるニュースクリップ5選

①ものづくりでマインドフルネスな状態を整える

<出典>https://twitter.com/cchili_dogg/status/1257388251066884097

<出典>https://twitter.com/tatsugawa_n/status/1258972915447377921

最近ではオンライン陶芸や編み物をする人が増えています。この背景には、コロナの影響で家にいる時間が増え、先行きの見えない不安な中で、手先を動かし、目の前の作業に無心で集中するという行為に人びとが癒やしを感じていることが要因として考えられます。

同じような「今ここ」に集中する行為としては瞑想があげられます。瞑想は健康のためにヘルスケア文脈で注目される一方、昨今では生産性を上げることを目的としてビジネス界隈でも注目を集めています。

またフィンランドでは、日照時間が短くほぼ陽の光を浴びることのできない時期になると、人々は小屋にこもって編み物や読書をし、趣味の時間に没頭するそうです。

上記と同じ流れが外出自粛を余儀なくされた今、日本にもきているように感じます。今回のような先行きに不安を覚えストレスを感じる日々の中で、心を落ち着かせることを目的としたものづくりニーズが高まっているのではないでしょうか。

自然災害や伝染病など、近年予期せぬ事柄が次々と起こっています。不安に負けず、感情的になる前に一度落ち着くための心づくりは、今後も必須の課題です。こうした、目先の物事に没頭し不安を落ち着かせるための娯楽は今後も増えていくでしょう。

②ベランダでのアウトドア体験の流行

<出典>https://twitter.com/channel_camp/status/1257292967213031427

最近、ベランダで擬似キャンプをする「ベランダキャンプ」が流行っています。

これまでベランダは洗濯物を干したり花の世話をするなど、ある意味生活を快適にするための付属的な場所であり、そこで生活する人が主体となって楽しむための場ではありませんでした。

しかし長く続く外出自粛を乗り越えるため、ベランダで擬似アウトドア体験を楽しもうというニーズが高まっていると考えられます。

その他にも、通常キャンプに行く場合は、多くの荷物を持って行かなければならないため車での移動が基本ですが、ベランダキャンプはその必要がないため、飲酒が可能です。さらにお風呂上がりにベランダキャンプを楽しむこともでき、夜風に当たりながらビールを飲む、などの至福の時間を従来のキャンプより手軽に味わえることも、ベランダキャンプの醍醐味といえるでしょう。

リモートワークの普及により、今後は都心に住む必要性が下がってくると考えられます。そうした際に、郊外や地方に住居を構え、自然に囲まれた家でアウトドア体験を満喫するという暮らしも想像できそうです。

➂対面していないが一体感のあるオンラインフェスの流行

<出典>https://twitter.com/minshukukaido/status/1256591453150535687

<出典>https://twitter.com/choroyama/status/1251470665015627776

最近様々なアーティストが過去のLIVE映像をYoutubeなどで配信しています。さらに秋葉原のクラブ「MOGRA」は4月中旬に、DJたちの自宅をスタジオとし、Twitch(ライブストリーミング配信プラットフォーム)を使ったストリーミングフェスMusic Unity2020を開催しました。

これらの事例は、オンラインでのLIVEやフェスの可能性を充分に打ち出しました。その理由として、オンラインであってもLIVE・フェス体験における自分と他者との一体感が感じられることにあると考えます。

たとえアーティストや他のオーディエンスと同じ空間にいなくても、動画上に怒涛のように流れるファンによるコメントは、他にも多くの人々が、今、自分と共に同じLIVEやフェスを鑑賞をしているのだという実感を持たせてくれます。

また従来のLIVEやフェスは、他県まで行くために週末をまるまる空ける必要があったり、人気のアーティストであればチケット代も高額な場合が多く、そう頻繁に行くこともできませんでした。

しかしストリーミングLIVE・フェスは、自宅のPCやスマホからすぐに鑑賞を始めることができ、限りなく日常の中に埋め込まれた体験であるため、従来の体験よりも時間・経済的な観点から手軽に参加することが可能となり、より多くのファンを取り込むことができるでしょう。

上記に記載したMusic Unity 2020では、当日にチョコレートやイベント限定弁当のデリバリーを行うなど、他業界との連携も行なっています。オンラインでのイベントは今後も大きな可能性を秘めていると考えます。

④ペットの代替としてのきのこ

<出典>https://twitter.com/SsKasugaharu080/status/1252773558440218624

<出典>https://www.instagram.com/p/B_RjqM3pI3E/

外出自粛期間にペットを飼う人が増えてきていますが、一方でしいたけを家で育てている人も増えています。

SNSでは「家族が増えました」「キモかわいい」などという声もあり、きのこ独特の見た目に怖気づきながらもペットのような感覚で育てている人が多いようです。

外出ができない生活では日常に変化がなく、人と対面で会うことのない日々の中、一人暮らしなどで淋しさを感じる人も多くなります。そんな中、本当はペットを飼いたいが、様々な事情によってそれが叶わない場合に、成長速度が早く、日々異なる一面を見せてくれるしいたけは見ていて飽きず、ペットの代替としてのニーズを満たしてくれると考えます。

また、アメリカでは災害が起きると潜在的な飢餓不安によりひよこの売り上げが高くなるそうです。日本でも地産地消のニーズが高まるなど、自分の食は自分で確保していくという動きが見え始めています。

<出典>https://president.jp/articles/-/34421

今後も、手軽に育てられ、食することもできる実利的なペットとして、きのこをはじめとした菌類や野菜のニーズは高まるのではないでしょうか。

⑤実在する自分と体験する自分の分化

<出典>https://twitter.com/JIROtokyo/status/1254087555332505601

先日から複数回、Fortniteというゲーム上でTravis ScottやSteve AokiなどのLIVEが開催されています。

現実のLIVEは大半の時間を会場のみで過ごすことが多いですが、ゲーム内ではLIVEの合間に釣りやパラグライダーをしたりと、遊びながら参加することが可能です。

これまでは、ゲームなどのエンタメの世界はフィクションで、現実との住み分けもきっちりされていました。しかし上記の事例ではバーチャルリアリティの中でリアルタイムのLIVEを鑑賞しながらパラグライダーを体験するなど、現実では有り得ないことが一緒にできてしまいます。

バーチャルリアリティの世界はこれまでも存在していましたが、技術の発展とともに、今後、より私たちの生活に密接してくるでしょう。その中で実在する自分と体験する自分が分化することにより、私たちは仕事に忙殺されていても旅行に行くなど、従来の時間軸とは異なる捉え方で娯楽を体験することが可能になるかもしれません。

 

今回ご紹介したコロナクリップのまとめは、コロナウイルスの影響により、ひとりひとりの生活者行動の変化や新しく登場した商品・サービスをサマリーし、50~100ほどにまとめたものの一部です。

コロナの影響により現在はSEEDATAもリモートでの活動となっているため、リサーチもインタビューもオンラインでおこなうことが可能です。

業界別ごとにクイックに調べることはもちろん、簡単なレポートから本格的なビジネスモデル、商品開発に影響するカスタムレポートまで幅広く対応していますので、タイトルに「アフターコロナ時代のリサーチについて」と記載の上、information@seedata.jpまで、お気軽にお問い合わせください。

 

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