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#023 クラフト・ドリンカー

¥220,000 (税込)

クラフト消費のこれから 〜クラフトドリンカーの分析を中心に〜

仕事が終われば同僚と飲み屋へ繰り出しとりあえずビール、という風習はもはや廃れつつある。それは極端な集団主義・全体主義を反省し、個性を求めるようになった教育の帰結でもある。 「とりあえずビール」の代わりに何が起こっているか?もちろん、アフター5を休息や別の学習・鍛錬に使う人も数多くいる。事実としてアルコール消費量は年々減少の一途を辿っている。しかし、お酒を飲むという行動のすべてが若年層から失われたわけではない。彼らは居酒屋での「とりあえずビール」の代わりに、こだわりを持って自らの口にする酒を選択するようになっている。それは自作のカクテルやレアな日本酒、地ビール、そして昨今ブームになっているクラフトビールであったりする。彼らは飲酒を通じても個性を表現しようとするようになっているのだ。 彼らのトライブ「クラフト・ドランカー」を見てみれば、トライブ内の個々人がアルコールにかける金額は、むしろ上昇しているかもしれない。従来の酒場のビジネスモデルと、「クラフト・ドランカー」の消費形態を接続することが可能になれば、新しい文化を創出することも可能かもしれない。このトライブ調査は、飲食業界だけでなく、旅行業界やSNS業界などで大きなヒントになり得るだろう。