日本国内外の先端事例や生活者トレンドをSEEDATA独自の視点で分析し、ブログ形式で配信しています。News

Written by
宮井 弘之
代表・ファウンダー

【トライブレポート紹介26】これからの農業系サービス、新規事業開発のヒント(アグテックサプライヤー)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

農業従事者の平均年齢は66歳を越え、TPP加盟、後継者問題など、逆風の吹き続ける日本の農業業界ですが、大きな変化の時期を迎えている業界ともいえ、新たなイノベーションを生むチャンスが広がっています。

トライブレポートの農業シリーズ第1弾である「ネオ農家」のレポートでは、従来の農家像から脱し、最新の農業機器を活用したりデータを駆使したりして農業生産を行う人たちを調査・分析しています。

そして、農業シリーズ第2弾「アグテックサプライヤー」では、先進的な農業技術の提供を行う人たちの調査・分析を行い技術提供者の目線で見た農業の未来の兆しや、これからの農業×テクノロジーなど、新たなイノベーションの方向性について洞察したレポートになります。

すでに農業業界にいる人たちというより、これから農業系ビジネスをサーベイしておきたい人たちにオススメです。

レポートの調査を行ったのは2016年頃なので、2018年現在はさらに進んでいるはずですが、今回は当時のレポートの内容をいくつかご紹介していきます。

まず日本では、内閣府が次世代農林水産業創造技術に関する発表を行っています。「農府省連携により、従来技術では成し得なかった、①農業のスマート化、②農林水産物の高付加価値化の技術革新を実現する」と記されているように、今後国をあげてアグリイノベーションに力を入れていく姿勢であることが分かります。

また、ネオ農家に代表されるようなスマート農業の普及により、タイなどでは農業に関する情報をテキストメッセージで配信してくれるサービスが登場しています。ベトナムやインドでも農業のIoTベンチャーにより、アグリマーケティングのプラットフォームができています。

また、新たな技術による生産効率の増大はかなり注目されています。

たとえばアメリカのエアロファームズという会社は、LEDを用いて土を使わない独自技術の「水中栽培」が行える大規模屋内農場を設立するなど、生産性高く野菜が収穫できるような、いわゆる都市型農業ソリューションのレベルも飛躍的に上がってきています。

ほかにも、佐賀大学と共同研究を行う会社では、夜間に無農薬外注駆除のために殺虫機を搭載したドローンを飛ばす実証実験に成功したり、3Dプリンターを使用して自分なりの農工具を作る人たちなども現れたり、水田の水位変化をappleウォッチに届け管理したり、テクノロジーの進歩により、さまざまな農業の課題が解決されています。

これらの事例はほんの一部にすぎませんが、今回はいわゆるプロシューマー的な形で実際に農業技術を提供している人たちについて調査を行いました。

アグテックデベロッパー

農業技術開発をしている企業や個人。

アグテックサプライヤー

アグテックデベロッパーが開発した技術を農家・新規参入企業に提供する企業・個人。

アグテックアプライヤー

農業業界での最新技術をいち早く導入し、農作物栽培に活用する企業・ 個人。ネオ農家(リンク)

たとえば、株式会社フューチャーアグリでは、片手で持てる軽量小型自立型農業ロボットや、人とロボットの安全な共同作業を実現する人工知能搭載運用システムなどを作っています。

また、アグロサイエンス株式会社では、環境微生物と無機鉱物を利用をし、石を使いながら土壌改良を行い、大幅なコストダウンに成功にしています。

株式会社ドローンジャパンでは、IoTの中でもドローンに特化し、ドローンを活用したIoT、AI解析時代の人材に求められるソフトウェア技術者開発にも力を入れています。

プラネットテーブル株式会社は、「必要な食べ物が無駄なく持続的に作られ、無駄なく届く世界」というビジョンのもと、農家の食材を少量からレストランに届けられる新しいプラットフォーム作りに取り組むスタートアップです。

株式会社早和果樹園は、もともと農家7人で立ち上げ、ジュースなどの製造販売を行っていましたが、光センサー選果機でみかんの糖度を見たり、ICTを導入した高品質みかん栽培の実証実験に取り組むなどしています。

農業はテクノロジーを起点とした雇用が増加していく

以上のような会社の方々にインタビューを行い、調査して出てきた農業業界の大きなキー・トレンドとしては「テクノジーを起点とした雇用の増加」があげられます。

たとえば、これまで田植えはアルバイトやご近所で協力して腰を曲げて行っていましたが、今後は田植え作業そのものより、機械を操作できる人のほうが重宝され、ラジコン操作のようなことや、プログラミングができたり、ドローンを飛ばせたりするテクノロジーに強い人のほうが求められていくでしょう。

農業といえばキツイ、汚い、稼げないの3Kといわれていましたが、そのような時代は終わるでしょう。長期的には、自由で、きれいで、稼げる職業としてベンチャー企業に人も多く集まるようになるでしょう。こういった新たな農業技術のもと、人材を集めることができる会社は今後可能性があるのではないでしょうか。

また、アグテックサプライヤーと第1弾であるネオ農家を併せて活用することで、生産者と技術提供者の両者の視点から、未来の農業像をより掴むことができるはずです。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

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