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Written by
林 直也
アナリスト

【海外進出のポイント14】アジアトレンド通信⑥タイのトライブにみられる美容意識の変化

前回タイのヘルスパッカーというミールキットサービスを活用して健康的な暮らしを体現しようとしている生活者について解説しましたが、今回はタイの女性の美容意識の変化について解説します。

これまでのアジアに関する記事はコチラ

まず、美に対する価値観は世界的にみて大きく変化しています。たとえば、アメリカではVictoria’s Secret(ヴィクトリアシークレット)のショーモデルに代表されるような、背が高く痩せていてトレーニングによって鍛え上げられた体が美しいという昔ながらの考え方から、下着ブランドのaerie(エアリー)のように、画一的な美の開放を謳いながら、さまざまな体型の人たちを採用し、共感を集めているブランドが登場し始めています。同様に2017年にはルイ・ヴィトンやグッチなどでも痩せすぎのモデルを採用しないという憲章を発表し話題となりました。

こうした美に関する新しい考え方や、それに伴った新ブランドの設立などが盛んに発生しているのがアメリカです。多様な人種や宗教が存在するアメリカは、人種や性別による人々の違いを互いに尊重するという強い流れがあります。それが人々の容姿にも及んだ結果、個々人の身体の細さや太さ、生まれ持った肌の色などを、それぞれが美しいとして認める要因になっています。

このような美の基準の多様化は、アメリカを中心に世界各地で起きています。

ここでアジアに目を向けてみると、例えば中国、フィリピンやタイに関しては、白い肌がもっとも美しいという美白至上主義が一般的です。人々は、肌が白くなるようなスキンケアやメイクアップ用品を重宝します。例えば、カタツムリの分泌液ろ過物の保湿成分を使用したSNAIL WHITEというブランドなどは、少し前まで現地で大人気になっていました。このよう白い肌こそが美しいという考え方は、SD/SAが定義する中ではこれまでの常識という位置づけになります。

今回のお話の主軸であるタイのトライブは、美白一辺倒ではなく、日焼けして小麦色の肌がよいという考え方や、生まれ持った自分の素肌の色をなるべく良い状態に見せようという価値観を持つ人たちです。「肌が白いことが美しい」と考える人は、今後もメジャーな存在として存在するでしょう。しかし、一部では小麦色の肌や自分の素肌が美しいと考える人たちも出てくるはずです。

タイでは数年前に、国内初の日焼けサロンができたり、2015年にTAN(日焼け)マガジンという日焼け専門の雑誌も発行されるなど、「日焼けをしても白くなくてもよい」という考え方は確実に生まれています。アメリカを起点とした美の考え方の多様化という大きな流れの中で、東南アジアにおいては「美しいとされる肌の色」に大きな変化が起きつつあります。こうした人たちを我々は、プライドスキンズと呼んでいます。

SEEDATAでは、11月に実際に現地に赴き、多様化するタイの美容トレンドを捉えるべくプライドスキンズに対する調査を行いました。今までどおり美白に取り組む人、日焼けをして肌を黒くしようとしている人、美白も日焼けもせずそのままの肌を維持したい人という3つのセグメントで調査を行いました。インタビュー内容についてはまだ詳細はお伝えできませんが、引き続き当ブログでSD/SA独自の分析結果などをお伝えしていきたいと思います。

【SEEDATA ASIAにてリサーチをすることができるアジアの国や都市一覧】

東アジア地域:中国(北京、上海、杭州、深圳などの主な都市部)、台湾、香港、韓国

東南アジア地域:タイ(バンコク・チェンマイ)、インドネシア(ジャカルタ)、ミャンマー、カンボジア、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピンなど

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SEEDATAでは、独自に定義した先進的な消費者群(=トライブ)のリサーチを通じて、企業のイノベーション支援を行っています。

また、当記事に関するご質問、企業様からのアジアの共同リサーチの相談はinformation@seedata.jpまで、件名に『アジア共同リサーチについて』、御社名、ご担当者名をご記名いただき、お気軽にお問合せください。

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