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SEEDATA
公開日:2019.12.10/ 更新日:2021.06.09

DNVB

【DNVBの事例20】LOLAにみる米国で女性たちに支持されるDNVBの特徴


当ブログではこれまでも国内外のDNVB、D2Cブランドをご紹介してきましたが、今回はアメリカの生理用品のDNVBをご紹介します。

今回ご紹介するLOLAの創業者であるJordanaとAlexは、「You know your body best」という哲学のとおり、「自分の体にとってもっともよいものを知ろう」という考えを掲げ、女性ならではの着眼点で女性用生理用品のDNVBを作りだしました。

LOLAはナプキン、タンポンを初め、生理痛を緩和するオイル、サニタリーショーツ、初めて生理がきた女性向けの生理グッズセット、コンドームなども販売しています。

これまで、ナプキンやタンポンはもっともデリケートな場所に接するものであるにも関わらず、漂白剤が入っていたり、オーガニックではないものが多く存在しました。しかも、これらを選ぶ際に成分が明記されてないことから、Jordana とAlexは「肌に優しく、成分が分かるナプキンやタンポンがあるべき」という義憤を持ち、LOLAを立ち上げたのです。

 

LOLAはほかのDNVBがそうであるのと同様に、肌に優しいオーガニック素材にこだわることはもちろん、透明性やパッケージもリサイクルできるよう紙製のものにチェンジするなど、地球環境ーの配慮も考え続けています。その中で自分たちのブランドには何ができるのかを考え、「女性を初潮から閉経まで支えるブランドになること」を目標としています。

また、LOLAは通常のサブスクリプションサービスとは異なる、アラカルト方式を採用していることも大きな特徴のひとつです。

生理は毎月きっちり訪れる人もいれば不定期な人もいるうえ、経血の量もまったく異なるものです。そこで、タンポン、ナプキンなどを自分の欲しい分だけ選べるようにすることで、顧客にとって本当に必要なものを必要なだけ提供する、よりよい関係を築くことに成功したのです。

これまでのサブスクリプションサービスでは、ユーザーは必要がない場合も定期費用を払い続けなければならないというストレスがありましたが、LOLAはコミュニティ会員になることで、限定商品や割引をうけることが可能なうえ、実際に使った分の支払いだけで済みます。

このほかにも、LOLAコミュニティでは「タンポンにかける税金をなくそう」という活動や、初めて生理が来た人のためのガイドなどにも力を入れています。

 

このように、アメリカの生理への取り組みは日本に比べ先進的に感じられますが、アメリカでも生理についてはまだまだ閉鎖的な部分が多く、レストランなどで素手では持ち歩けなかったり、オープンな場で話せないという雰囲気が見受けられます。

日本でも2019年にソフィが『#NoBagForMe』プロジェクト始動するなど、女性の選択肢を増やし、女性が自分らしく生きられる社会を目指す動きは、今後も強まっていくでしょうし、そのような哲学を持ったDNVBは支持されていくでしょう

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