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Fashion Reader

映像コンテンツをカタログとして視聴し
登場人物への共感を購入動機にする人々

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概要:Fashion Readerとは?

服を購入する際に、自身に似合うかどうかという基準に加え、その商品を着ることの意味という判断基準を設定し、自身のオシャレを実現する人がいる。ここでは彼らを「Fashion Reader」と名づけた。新型コロナウイルスの流行によりオンラインショッピングの需要は急速に高まった結果、これまで店頭で商品の吟味をしていた消費者は、オンラインで失敗しない買い物をするための工夫が求められるようになった。実際、骨格診断やパーソナルカラー診断をはじめとするスタイリング診断の流行は、「似合う」の精度を高めたいという需要に起因するものであった。さらに、失敗しない消費行動が主流となった結果、スタイリング診断結果を手掛かりに自身に類似したスタイルの人物を探し、その人物の購入商品紹介を視聴し、商品を吟味するという過程を経て商品購入に踏み切る消費者が増加したのである。そんな中、「似合う」という基準に加え、服を着ることでブランドやモデルの考え方やライフスタイルへの「共感」という、服単体の評価と服が持つ付加価値に焦点を当てた消費者が登場した。以下では、無数の選択肢から自身の基準で選択する消費者に着目し、服を購入する基準の変化を追う。

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SEEDERアナリストのコメント

上阪莉奈子 アナリスト

InstagramやTikTokを開くとパーソナルカラーや骨格別おすすめファッション紹介などの個人にあった商品の選択を手助けする情報であふれ、自分が一番似合う服の購入が促される。そんな中、似合うかどうかの判断基準を卓越し、映像コンテンツならではの登場人物の信念や生き様への「共感」という新たな判断基準を設けた消費者を「Fashion Reader」としてここまで着目してきた。アパレル業界という目まぐるしく流行が変化する中で、無数にあるカタログから独自の判断基準を持ちながら吟味し、ファッションに取り入れるというトライブは、カタログを共感力で読み取るFashion Readerであり、自己のスタイルを発信するFashion Leaderである。商品単体ではなく、サステナブルな商品であったり、架空空間で使う商品であったりと商品に付加価値の創造が求められる現代において、服を着るモデルの信念や生き様への共感で差別化を図ることはブランドデザインの一貫とするなど比較的実現可能性が高いため、今後テレビやNetflixといった映像コンテンツを媒体とした商品購入の機会は増加していくのではないだろうか。

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