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サイケ・ブースター

幻覚作用のあるプロダクトやサービスを活用して気分や集中力を高めようとする米国の生活者たち

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概要:サイケ・ブースターとは?

米国ではここ数年間、特定の成分を摂取することで自分の精神や身体の状態をコントロールし生活を改善させようとする様々な試みが注目を浴びている。集中力を高めるスマートドラッグや大麻草から摂取できるCBDなどの成分が日常的に利用されるようになっている。こうした流れの中で今注目を集めているのが幻覚剤(サイケデリック)と呼ばれる成分だ。幻覚剤はPTSDやうつ病、依存症などの精神疾患の治療に有効であるという研究が進んでおり、その効果が見直され始めている。一部の生活者たち、そして事業形はこのサイケデリックがもたらすポジティブな効果を活用して自らの集中力を高めたりリラックスした状態を作ることに注目している。ここでは彼らを「サイケ・ブースター」と名付けた。彼らの調査をすることは、数年先の近未来の変化ではなく、より遠い10年後の未来の価値観を洞察するのに役立つかもしれない。

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SEEDERアナリストのコメント

林 直也 アナリスト

幻覚剤は米国でも今現在も多くの州で違法となっていますが、コロラド州のデンバーとカリフォルニア州のオークランドではマジックマッシュルームの所有と使用が非犯罪化されています。近年、大麻やそれに含まれる成分の一つであるCBDの利用を取り締まる法律が急速に緩和され、一大産業として多くのビジネスが誕生したように、米国では一部の菌類に含まれる成分摂取の合法化を潜在的なビジネス機会として捉える機運もありそうです。

日本で幻覚剤の使用が合法化されるかどうかは分かりませんが、米国で一大産業になったCBDを活用した飲料や化粧品などのプロダクトは、日本でもにわかに注目を集めつつあります。

エナジードリンクや漢方プロダクトなどが人気なように、「医薬品ではない特定の成分を摂取することで心身の調子を整える」という現在の日本の生活者に見られる行動の最先端には、このトライブで紹介したようなエクストリームな変化が起こりつつあると捉えてみると、新しい考え方のヒントを得られるかもしれません。

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