寡欲族
競争疲れから脱却するために、仕事や日常の消費を最低限の努力や欲求で行う生活者たち
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概要:寡欲族とは?
数年前、日本で「さとり世代」という言葉が流行した。一般的には「欲のない若者たち」を意味する言葉とされている。今、中国はそれを究極的に極めた姿である「寝たきり族」という生活者たちが急増し、注目を集めているのだ。中国の今の働き方の熾烈さは「996」と表現される。朝9時から夜9時まで週6日働くのが今の中国のスタンダードとなっている。そうした競争社会に疲れた者たちが「寝たきり族」となっているのだ。欧米でも似た価値観を持つ生活者が急増している。特に新型コロナでの経済対策で現金給付で仕事せずとも節制していれば多くの人が生活可能となった。そのため娯楽は安価なNetflixで済ませ、食事は最低限といった「欲」をコントロールする生活者が登場した。無理をして今よりもいい暮らしを志向するよりも、無理をしない範囲で現状に負担のかからない幸せなライフスタイルを志向している。その幸せとは金銭的に手に入るものではなく、精神的な豊かさを求めているのが特徴である。彼らを分析することで、最低限の欲求に答えるためのサービス設計や商品開発に役立つのではないだろうか。
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SEEDERアナリストのコメント
このトライブを調査することで、若者をターゲットにした消費財のコンセプトメイクやブランディングに活用が可能と考えられます。例えば、欲張らないというコンセプトの中、ラーメンは並ではなく小といった消費行動が見られるかもしれません。商品の梱包にしても個包装マルチパックはしません。文脈からさらに、こうしたミレニアル世代の生活実態を把握することで、彼らが何を魅力と感じているか、どういった商品を買いたいかなどについて新たな知見を得られると期待できるのではないでしょうか。