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友だち断捨離族

一人一人の友だちを大切にするために友だちを断捨離する人たち

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概要:友だち断捨離族とは?

現代の若者はデジタルネイティブの世代としてオンラインでの繋がりやインターネット上の膨大な情報量を処理することに慣れており、それによってSNS上に多くの曖昧で表面的な関係性が残ることに対するストレスや、情報処理に対するSNS疲れを抱く人が多かった。その流れの中、コロナ禍のステイホームによってリアルな人との交流の機会が制限された。そのことがきっかけで人付き合いを改めて考え、自分にとって大切な人との関わりのみに付き合いを制限する人が増加した。今回はそのような行動様式をとる人たちを友だち断捨離族と名付け調査した。これまでの主流であった人脈を広げていこうとする考え方とは異なり、友達一人ひとりに対して時間をかけて関係を深めていこうとするだろう。関われる人数に制限のあるクローズドSNSの人気や曖昧な関係性を残しづらいチャットアプリの登場、招待客を少人数にした小さな結婚式の概念の受け入れからも、狭くて深い人間関係の構築を求めるニーズがわかる。自分のネガティブさも受け入れてくれるこころの安全基地の役割を持った人間関係を求めていくだろう。彼らを調査することによって、これからの人間関係への在り方やデジタル化の進む世界におけるこころの拠り所についての考え方を知ることができるだろう。

 

 

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SEEDERアナリストのコメント

櫻井彩音 アナリスト

今回調査した友だち断捨離族は、積極的な友だち断捨離によって自分の軸を持つことに悪い影響を与えないような壁を作り、心の繋がりを感じられる環境を作るという保守的な考えを持っていることが分かった。このような考えをもって現代の人は、SNS上の頻繁なフォロワー整理を行うのだろう。ただ、フィルターバブルなどによって自分の興味のないものに踏み込もうとしない寄り道しない志向が強まっている現代において、自分の趣味嗜好に共感してくれるような狭くて深い心の安全基地にいることが、自分が普段踏み込むことのない新しい分野に足を踏み出すきっかけとなるかもしれない。そうなることでブレない自分を構築できる狭くて深い友だち関係と新しい学びが得られる浅い知人関係の線引きを明確にできるだろう。また、1対1の関係性がより深まってくることで、SNSで仲の良い人のストーリーや投稿を優先的に閲覧したり、その人との会話を生み出す機会を作ること、手紙を書くなどの大切な人と向き合う時間を確保することを重視していくのではないか。

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