ハイジーン・リッチ
コロナ禍の中、除菌を通して
清潔であろうとする中国の生活者たち
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概要:「ハイジーンリッチ」とは?
新型コロナウイルスがきっかけで、中国ではマスクの着用、頻繁な手洗いうがい・衣類の消毒を行うことがルーティーンになるなど、この数ヶ月間で国民の衛生意識が非常に高まってきた。その中で特に、除菌に対するこだわりを持ち、日常生活のあらゆるシーンにおいて除菌を強く意識して過ごす生活者たちを「ハイジーン・リッチ」と名付けた。彼らは除菌を清潔さの基準とし、商品の選び方、食事の取り方やモビリティの選択を行うようになっている。例えば、食事は大皿ではなく一人分の分量で小分けになっている食事、洗濯/掃除用品は高機能除菌付きの商品を優先的に選んでいる。また交通手段は公共機関は使わず、細菌との接触を避けるため、車内に外付けの空気清浄機器を備え付けた自家用車での移動を徹底するなどしている。
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SEEDERアナリストのコメント
今回は世界的なコロナ禍の中で「除菌」をキーワードとして、中国人の清潔感に対する価値観の変化を調査しました。中国人生活者にとって、清潔である否かの判断基準は曖昧かつ意識されることが少ないですが、「ハイジーン・リッチ」は「除菌」を清潔感の1つの基準として設けていることが調査の結果判明しました。
しかし、中国における清潔感は「除菌」だけではなく、その他の観点から捉えることも可能です。例えば、過去にご紹介した「精猪男子」という美意識の高い中国の男性は、「男性らしい美しさは清潔感があること」と発言しており、「ハイジーンリッチ」とは異なる清潔感の概念を持っていました。「精猪男子」に加え、「ハイジーンリッチ」の清潔感、美意識を調査するこで、所有物や空間に対する清潔感を多角度的に調査することができるでしょう。トライブの分析を行うことで、商品のPKGデザイン、機能設計などへのヒントを得ることができるのではないでしょうか。