カメレオン・アイデンティティ
1つの自分らしさを貫く・尖らせるよりも
何物にもなれる可能性に満ちた
ゆとりのある自分を持ち続けたい人
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概要:カメレオン・アイデンティティとは
近年、オンラインとオフライン世界を並行して生き、こういった世界や複数のアプリの切り替えをすることで、自己表現機会が多様化した。また、アプリなどで自分のこころや体調を自己管理する人が増え、自分の変化に敏感になりたいと考える人も増えた。その中で、自分らしいコンセプトをもつことが重要視されてくるも、唯一無二の自分らしさを探すことに疲れを感じる人も増えた。その流れの中で、ある1つの自分らしさを無視し、自分の今なりたいスタイルを体現する表現者が登場した。今回は彼らをカメレオン・アイデンティティとして調査した。彼らは自分のスタイルに一貫性をもたせようとはせず、その時の気分や自分の多面性を表現することに価値を感じている。自分で変えられるものの中で、いかに自分が変われるかの可能性を感じながら自分を試すことを楽しんでいるのかもしれない。事例からもメタバース上で気分でアバターを変える人や様々なスタイルの自分を楽しむ人がいることが分かる。彼らを調査することによって、アパレル業界において、その人に見合ったコンセプトやスタイルを見る従来のやり方が、その人の気分やフィーリングなどの目に見えない部分からのアプローチへと変化が起こるかもしれない。
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SEEDERアナリストのコメント
近年、MBTI診断による性格診断やパーソナルカラー診断・骨格診断などで客観的なものさしで自分を測り、自分らしさという軸をもっていることの重要性が謳われてきた。だが、自分の中の一貫性を気にするよりも、彼らは、自分のまとまりのないその時の気分や好みを大切にすることで、自分の多面性を周囲の人に対してオープンに表現することに価値を感じているのかもしれないです。これまでも#OOTDのようなハッシュタグによって自分のファッションを発信する人は多かったですが、これからは、「自分らしさを貫いていてかっこいい!」よりも、カメレオンのように変化する自分を発信することで、「ギャップがある!」「こんな一面もあるのか」などと認識される人をロールモデルにしたいと考える人が増えるかもしれないです。