#007 スポ・シューマー
¥220,000 (税込)
スポーツ消費のこれから
~セミプロユーザーの分析を中心に~
高度技術が溢れている現代社会に対する反動だろうか。身体を動かすことに対する関心は昨今急激に高まっている。趣味としてマラソンやトライアスロンに挑戦する人。スポーツ選手も通うジムに行き、プロ顔負けのトレーニングをして強靭な肉体を手に入れる人。そんな、どの職場にも1人は存在する人びとを消費者トライブという観点から捉えなおしたのが「スポ・シューマー」だ。
このスポ・シューマーは、最近存在する健康ブームやランブームのような流行と、相互に関連はしつつも微妙に異なっている。彼らは健康になりたいのでも友と走る楽しさを分け合いたいのでもなく、純粋に自らを鍛え、各々のスポーツで限界に挑戦することに喜びを感じている。プロの競争に参加するわけではなく、趣味や余暇の範疇ではあるが、彼らは確かにアスリートであり、それゆえにアスリートと同様の消費行動を取る。
東京オリンピックやラグビーワールドカップを通して世間のスポーツへの関心は高まっている。もちろん各スポーツ団体も、この機を逃すまいとスポーツ愛好者の人口を増やそうと努力を続けるはずだ。これらの大会の前後においてスポ・シューマーは数ある消費者トライブの中でも一番量的な成長が見込めるものの一つである。スポーツ業界をはじめ、スポーツ前後の動線を把握することでスポーツに関係のある消費デザインを設計することができる食品業界、健康グッズ業界にとっては意義深いレポートになっているはずだ。